健康ファミリー 2002年2月号掲載

●隠ぺい体質の官庁と農協 

 狂牛病問題で保身に走りすぎた農水省と各地の農協畜産部の大失態は、酪農家をは じめ食肉販売業者の首を、どこまで締め挙げるのかわからない状態です。

 いち早く「安全宣言」を出して対応の素早さを装ってはみたものの、それとは裏腹 に、狂牛病の疑惑の数々が明らかにされるにつれ、問題の深刻さを露呈してきていま す。

 今や日本国内の狂牛病は、3頭の発見で終わらず、これからも出ると考えられ、な により、起立不能のヨレヨレといわれた牛が1800頭(TBS報道特集)食肉市場 に出回っていたことからも判断がつきます。
『早く肉をやめないか』(三五館)の筆者、船瀬俊介氏はこういいます。「農水省の サーベランス委員会では平成12年9月から、日本には狂牛病はいない。白(安全な 牛)300頭を全国から報告せよ! と命題をかかげたわけですよ。起立不能、日射 病にかかった牛、骨折の疑いの牛などは報告書に上げず、スイス方式の初期症状の見 分け方で
@環境の変化に敏感(電灯など光に反応する)
A音に敏感(牛舎の周りの音など)
B皮膚に敏感(金属棒などで突つく)
C歩かせてみる(ヨロケルかどうか)

 こうした方法で検査して、日本の牛は安全だ、としたかったはずですよ。この時、 例のEU委員会から、日本の狂牛病発生繁度は、レベル3に匹敵すると指摘をうけた わけですね。検査では300頭のつもりが、16頭しか出なかったわけで、起立不能 や骨折などの牛も含めて300頭を検査していたら・・・・」つまり、その時点でE U委員会のレベル3の判断に符合していたはずだ、ということになるのです。

●輸出証明は当てにならない

 一方焼却処分についても疑いは消えません。酪農家では死んだ牛を自ら埋めてしまう のです。ブルドーザー病といわれる処分の方法。さらにいわく付きの病気以外で死ん だ場合飼料業者が引き取り、闇から闇へ葬るルートがあるわけで、こうした牛は、レ ンダリング工場(畜産処理)で肉骨粉をはじめ、あらゆる加工品の原材料の一部に化 けて私たちの前に出てくるのです。

 肉骨粉は牛や羊、豚や鶏のほか、ペットフードの材料、さらに養殖魚のエサになる のです。

 養殖魚に対しては「農水省は禁止ではなく、使わないようにお願いしているだけで す」と船瀬氏。つまり、英国に端を発した狂牛病肉骨粉の流れは、フランスや米国で も、数百の飼料会社は通達を守らず流通させているのです。日本でも同様なことがお こなわれていると考えられます。

 さらに輸入肉骨粉飼料の流れは深刻です。日本では当初、イギリスからの肉骨粉の 輸入はない、としながらもあいまいで、狂牛病発生国のオランダから代用乳や、動物 性油脂が輸入され、イタリアからは肉骨粉処理方法の基準が違うものを輸入したり、 さらには、非発生国の韓国やフィリッピン、香港やインドネシアなどから肉骨粉が輸 入されていることになっているのです。

 つまり、イギリスから流出した狂牛病の肉骨粉が、現品は直接日本に陸揚げされ、 伝票だけが第三国から輸入された形をとることです。すでに日本では、旧ソ連や東欧 諸国、中国などから輸入された「山菜類」は陸揚げされた港から、長野県や岐阜県、 山形県など山菜加工食品の出荷元に送られ、再加工されてビン詰めのレッテルには 「国内産」と消費者を化かす法律があります。

 例えば輸入の牛も、国内で3カ月飯を食うと日本の国籍が取得できて「国産牛」と して売れるのです。つまり、法律に則って堂々とごまかしができるのです。

 英国での狂牛病死肉が、ドイツで売られたと報道された事実は、この手の業者は簡 単な方法で、流すことができるのです。「当社は狂牛病のないオーストラリア牛、1 00%を使っています」「狂牛病の心配ないアメリカ産です」といっても、肉の塊り の証明は、消費者いや肉取引きの業者すらわかりません。

●ヒト・ホルスタイン種か

 狂牛病騒動の牛は乳牛がほとんどです。乳牛はまさに搾乳器となって5歳で廃用牛 となり、食用肉になるのです。幼児期に代用乳(牛の母乳は商品として売るのみ)を 飲まされます。生後7日から約1カ月間与えられます。成分は脱脂粉乳や動物性油脂、 血しょうたん白などが調合されます。人工ミルクと考えていいでしょう。

 人間の赤ちゃんも人工ミルクで育ち、離乳食をすぎて大人と同じようなものを口に し、牛乳を飲み、甘いジュースの味を覚えて、やがてMのマークのマクドナルドやケ ンタッキーおじさんの肉を常食していれば、ホルスタイン種と同じように、「廃用」 の憂き目に遭うのも早いのではないでしょうか。

 すでに、その子どもの両親たちが昭和40年前後の生まれだとすれば、TVコマー シャルに煽られて加工食品、添加物食品、インスタント食品、焼肉、ハンバーグ、ス キヤキ等々を一日でも口にしなかった日はなかったのではありませんか。街で見る最 近のヤング女性の見事な巨乳群は、まるでホルスタイン種にも似ていて、成長の早い 分だけ寿命が短いのではないか、と考え込んでしまいます。

 ある展示会で聞いた風景です。食味テスト満点の親子。尋ねると子育て前から母親 の食生活は自家製ばかりとか。50代の母親に23歳(なぜか歳を聞いた。建築学科 の4年生とか)の娘さん。親元離れて自炊。買い食いはほとんどなし。素直で明るい 女性。(グラビア登場)日本の親子・家庭の中にも、きちっとした食生活を中心に、 健康生活を送っている方は多いはずです。


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