健康ファミリー 2001年3月号掲載

●「狂牛病」禍、世界をかけ回る

 再び「狂牛病」関連の話になります。イギリスに端を発した「狂牛病・ウシ海綿状脳 症」は、 フランスに飛び火してアメリカとの貿易摩擦を起こしている矢先、今度はドイツで狂 牛病騒動 が大きくなってきました。

  1月16日の毎日新聞によれば、ドイツ連邦政府は狂牛病に感染、または感染の疑いの ある肉牛 約40万頭の処分に頭を痛めているとのこと。これに対して畜産農家の反発が強く、苦 慮している 模様ですが、ドイツ農業相は、狂牛病に感染した肉牛が見つかった場合、一緒に飼育 されている すべての牛を殺すしかない、と発表しております。

 日本では昨年('00年)厚生省が化粧品原料などに使うプラセンタエキスなどチェッ クを厳しくし、 農水省はああ牛肉類やその加工食品、牛精液、受精卵などについて、EU連合、スイ ス、リヒテン シュタインからの輸入を全面的に禁止する方針。(朝日12月22日)さらに肉骨粉は '01年1月1日から の輸入は禁止を決定しています。

  さらに、カナダでは、食肉用などに飼育されているヘラジカが、狂牛病と同じタイプ の病気に かかっている危険性があり、約1500頭が処分されていることがわかった(読売・00年 12月19日)。 同誌によれば、ヘラジカは牛肉の代用品として、カナダの牧場で約5万4千頭が飼育さ れていて、 角を粉状にしたものが健康食品や薬用として、アジアなどで使われているそうです。

  角が粉末にされて使われているとすれば、中国産「鹿角・ろくじょう」の名で、本場 ものとして 堂々と売られていると考えられます。12月19日の農水省衛生課では、「輸入されてい るなら停止 措置をとるなどの対処を検討したい」とのんびり対応です」。

  飼料用に開発された遺伝子操作のトウモロコシが、食用に使われている日本のこと、 消費者の目が 届かない所では、黒を白にしてしまうことなど日常茶飯事でしょう。

  昨年12月のこうした狂牛病騒動の軌を一にした投稿には(論壇・朝日新聞12月16日) 驚かされました。 歯科医師の小宮山彌太郎氏が問う内容は「歯科用材料は狂牛病と無縁か」というもの で、歯槽膿漏 の治療やインプラント(人口歯根)療法に使われる牛の骨を処理した材料の安全性に 疑問に投げかけ ているのです。

  小宮山氏は(たとえ)「諸外国の公の機関で認可され、臨床に多用されているからと いう理屈で、 わが国の一部の歯科医療機関で、こうした感染性を完全に否定できない材料が、日常 的に使われ ているのをどのくらいの患者さんがご存知だろう」とおっしゃる。

 人口歯根に使われる原材料は、メーカーの説明では、病歴のない健康な米国産の牛と 言うが疑問だ。 また病歴のない献体から得られた人間の骨を加工し、病原性をなくしたとされる脱灰 凍結乾燥骨も 日本に入ってきているという。旧厚生省では許可はしていないが、日本に持ち込まれ 使われている といいます。

  イギリスの狂牛病死、または処理牛肉が、ドイツのハムに変身したと報じられた当 時、日本にも 種々、形を変えて加工食品が入り込んでいると予想はしていました。しかし、歯科材 料に変身して、 身の内に埋め込まれたとしたら、狂牛病と無縁だなどといってはいられないのです。

●食への戒律を持つことが大切!

 今回のインドネシア「味の素」騒動が、宗教の戒律によって食べてはならない豚から 抽出した酵素 を使っていたから、表面的にはなっています。食品に対する目だった宗教の戒律がな い日本では、 創造しがたいことですが、何でも食べてしまう日本人も、ここらで食に対する自戒を 強める必要が あると思います。

 日本人の主食であった米が、欧米食のパンやパスタ類に押しやられ、副食であった魚 や海藻、豆類や 野菜類が、ハムやソーセージ、焼肉やフライドチキン、ハンバーグに押し切られて飽 食文化を歩んで きたわけです。オリンピックの時の食堂は、各国の食の戒律が厳しいため、献立には 神経を使う、と 報道されます。日本人選手の場合、そうした食の戒律が厳しいため、献立には神経を 使う、と報道さ れます。日本人選手の場合、そうした食の戒律がないため、「何でも食べられるので うれしい」との コメントがつけられたりします。

 「おいしい物を腹いっぱい」時代は、20世紀で終わりと考え、21世紀は「体にい い物を選んで 食べる」時代と考えてほしいのです。とかく育ち盛りの青少年期は、食べているそば から、次の食べ ものを物色するなど、食欲は旺盛ですが、もし食の戒律があれば、飽食三昧にはなり ません。

 朝起きぬけのコップ一杯の水分量は、前日からの食べカスを洗い流し今日の始動へ向 ける格好の材料 となります。ところが、朝からジュースやコーラ、サイダーなどの甘味料を飲む生活 をし、コンビニ 弁当やオニギリの食生活をしていれば、糖尿病の予備軍にきっちりと登録されてしま います。

 私たちがすすめる玄米自然食の基本は、主食となるものが玄米・雑穀(ハト麦・丸麦 ・押し麦・アワ・ キビ・ヒエ・アマランサス・大豆・小豆・黒豆なども入れて食べる)を中心にゴマや きな粉なども同時 に食べ合わせます。副食はイワシ・アジ・サンマ・ジャコなど小魚に、青身の魚の刺 身、煮物、焼物 のローテーション。もちろん今現在、病気をもっているならば副食の献立は変わって 当然です。

 野菜は5種類くらいの煮物や汁物を中心に、野菜の自然の甘味を引き出すために白砂 糖や化学調味料 (旨味調味料)は一切使いません。家庭の食事の基本をこのようにして子育てをして いれば、子供たちに 自ずと食の戒律が身に滲みて、生活習慣病になるような危ない食生活をしないで済む ようです。


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