健康ファミリー 2002年9月号掲載

●騒動転じて業界に朗報! 

「違法食品添加物」「無許可食品添加物」の集団使用に、タケシ軍団の使ったギャグ「皆んなで渡れば恐くない」を地で行って、ついにそれらの中から、本来は食品衛生法で認められていない添加物「フェロシアン化合物」(加工食品に使う塩の固結防止剤)が、7月中にも認可され、大手を振って食品業界を渡り歩くことになりました。
 この食品添加物に追随して約30種類もの添加物が、日本での認可基準を飛び越えて、欧米での安全基準に照らして認めるというものです。
 日本では現在、828品目の食品添加物が認められており、国会決議までされた従来の方針である「食品添加物はできるだけ使用しない」が、ここへきて大幅な方向転換をすることになるのです。フェロシアン化合物を入れた塩を使った加工食品業界は、両手を挙げて厚労省の措置を大歓迎です。
 スナック菓子の大手メーカー、カルビーは、日経新聞7月12日のコメントで「厚労省の方針転換で、負担増のリスクは減る」(広報室)といいますが、いっきに30品目の食品添加物を認め、企業の負担を軽くする方向に走る厚労省は、やはり消費者不在の行政と見るべきです。
 別表にある通り、欧米で認められている食品添加物を、加工食品のジャンル別に見ると実に広範囲に使われています。すでに日本では、こうした加工食品に用いられる食品添加物は、800種を越えてあり、不必要なものもあるのです。
 厚労省が新たに指定を検討している添加物の中で、魚肉ねり製品に認められている約82種に、保存料としてソルビン酸カルシウム(ねり製品にはソルビン酸カリウムが認められている)が加わり、漬物類にも使われることになるのです。
 魚肉ねり製品も漬物も、市販の袋の表示を見ておわかりの通り、数えきれないほどの食品添加物が列記されていて、筆者は見ただけで気持ちが悪くなるほどです。

●中国製の食品に不信感募る 

 ダスキンの肉まん違法添加物事件に呼応するかのように、大手食品加工会社のニチロ(東京都千代田区)が、食品会社「味道」(東京都港区)の系列加盟店で販売する「豚まん職人」に対して、「異臭がする」「味がいつもと違う」といった苦情から回収して、ニチロ側に返品したのですが、ニチロは「異常はなかった」として13万個を再販売したのです。豚ひき肉中の過酸化物の数値が異常に高く、ニチロも鮮度が古い豚肉が混入していた、として回収した肉まんです。
 ニチロのこの一件は今年の3月に起きたもので、さらにニチロは6月に中国から輸入した冷凍ホウレンソウから、食品衛生法の基準を超える農薬・クロルピリホスが検出されて回収騒ぎをおこしています。
 中国からの輸入農産物の汚染に加えて、中国で製造された偽装食品(にせ薬)によるホルモン剤混入事件は、肝障害を発症して死者まで出す異常事態をまねいています。
 ダイエット用健康食品として販売されたものの、中身は「やせ薬」そのもので、食欲抑制剤のフェンフルラミンや甲状腺ホルモンも検出されたのです。中国茶葉や農産物を輸入して、日本で加工した製品は数限りなくあり、日本の薬事法や食品衛生法に準じて加工されたものです。ところが、中国で製造加工され、日本で流通する場合、ホルモン剤などが添加されている場合が、しばしばあります。ダイエット茶の名目で売られる中国茶の中に、甲状腺ホルモン剤が入っていたり、副腎皮質ホルモン剤が入ったものが摘発をうけた例があります。
 女性誌や婦人誌には、ダイエット製品の広告が軒並み連ねているのはご存知の通りです。「1週間で5キロ痩せた」「1カ月で20キロも減量」と重さに悩む女性の肉をゆさぶりつづける内容です。
 日本では、つい数カ月前までは穀類中心食によるGI値ダイエットが囃したてられたものですが、死者まで出した中国ダイエット食品は、昨年来から被害が出ていたもので、厚労省としては、因果関係は裏付けられていないが注意が必要、とやや慎重なかまえです。
 こうした中、社団法人・日本広告審査機構(JARO)が、新聞、雑誌、テレビなどの広告に対する苦情を調査した結果を発表。(読売新聞7月14日)それによると、昨年度警告した6件の広告のうち5件が健康食品の広告で、ダイエット効果を誇大に宣伝したり、体験談をねつ造するなどしていたもの。「4週間飲むと、体内の脂肪分が25%も減少」と書いた中国製ダイエット茶などがある、と警告しています。ダイエット広告の基準値は@1カ月で10キログラム減A1週間で4キログラム減  を上回る減量効果をうたった場合などは景品表示法違反にあたる、とされています。
 玄米雑穀自然食による減量・体質改善効果は、その人なりに得られますし、罰則規定などありませんから安心して実行してください。

▲日経新聞7月13日より


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